あ、なんか軽い感じでよいですね。ぼくは人格破綻レベルで軽薄な人間なので、こういうブログを書くのはすごく楽しいのです。でもまだそこまで人生に絶望はしていないので「お洒落なアイテム」とか言えない。「本好きのためのライフハック」とか。ぼくが「ライフハック」とか言い出したら、もう宇宙人にアブダクションされて人格改造されたと思ってください。とてもしらふで口に出せる単語じゃありませんね。ライフハック。ライフハックにマストなアイテム。アルファケンタウリからコンニチハ。
それはともかく、ぼくはそこそこ本を読む方だと思います。何しろ通勤時間が長いので、本を読むくらいしかすることがありません。あと、趣味も食事や服に対する関心もないので本くらいしか買うものがなく、だから少しずつ本がたまっていってしまいます。そんな感じで生きているひとには、もしかすると参考になるかもしれない、ならないかもしれない、なると嬉しいな、ということで、早速。
1.付箋
いきなり地味な感じですが、しかし重要です。ぼくはなるべく本をきれいに残したい派なので、読みながら線を引くというのは許されざる残忍な行為だと感じます。もちろん、他のひとがやる分には構いません。古書なんかで変な書き込みがあるとふふっと笑ってしまうこともあるし、ああこのひとはここに関心があったんだなあと分かって、自分とは違う読み方に気づいたり、そのひとのそのときの気持ちを想像したり。でも自分自身はそれは嫌なんですね。痕跡を残すことなくこの世界から消えたいし、だから死ぬ前にはぼくの名前に関連したすべての情報をネットの世界から消すウィルスをばらまいて死にたい。それはまあ良いのですが、付箋です。
ぼくの場合は、付箋を貼るのは必ずしも重要なポイントだからということではありません。本を読むときには、その本をそのときに読む、そのタイミングでのみ現れるリズムがあります。そのリズムを記録するために貼ることが多いです。そしてそのリズムさえ記録してあれば、そのときに自分がその本を読んで何を考えたのか、感じたのかを、後になっても容易に再生できます。
これは無印良品の付箋を使っていた時代のものですね。『世界宗教史1』だから卒論のころだな。無印の付箋はコンパクトだし値段もそれなりだし悪くはなかったのですが、しかしぼくのような使い方をする人間にとっては、ちょっと付箋が厚すぎます。これはこれで、このわさわさ感も悪くはありませんし、最後に付箋をまとめて剥がす場合もあるのですが、そんなときは「収穫!」みたいな満足感もあります。いやないか。とにかく本がぱんぱんに膨れ上がってしまって、ちょっとこれは本を傷めてしまいそうですね。で、いまはこれを使っています。
これは3Mの683NEH(683MHという商品もありますが、違いが良く分かりません)。
こんな感じ。見た目もかわいいですね。しかしこのままだと接着位置が交互になるように積み重ねられているので、必要に応じて一枚一枚取り出すには便利なのですが、電車の中で立ちながら本を読むときにはそんなことはできません。ですので、このようにあらかじめ裏表紙部分に貼ってしまいます。こうすると分かりますが、色は片側にだけついていて、透明な方が接着面になります。あと表面には適度にざらつきがあり、シャーペンでも文字が書けます。優れもの。
これであれば、片手で本を読みつつ、リズムをつけたいところがあれば電車が止まっているときにでも、もう片方の手でここから剥がして、目的の場所にぱぱっと貼れます。
こんな感じ。2/3くらいは透明なので、文字を読む邪魔にもなりません。
上に書いたように、大事な箇所に貼るというよりも、読むときのリズムをつけるために貼る、という感じでぼくは使っています。色にはこだわらず、ある色を適当に使う。あまり細かなルールを決めても忘れてしまう。盛り上がってきた、貼る! 盛り上がってきた!! 貼る!!! みたいな、もう原初のリズム太古のリズム。まあ、そのあたりは使うひとそれぞれだと思います。
2.ブックスタンド
個人的にブックスタンドは好きではありません。高級なものは大げさすぎるし、嵩張るし、なんかブルジョアとか帝国主義とか、そんな単語が頭に浮かんできます。「抵抗」とか「革命」とか唐突に叫びたくなる。かと言って安い金属むき出しのは無骨だし幾らなんでも事務用品すぎます。学校の図書室とか市の図書館とか、機能一辺倒なスチールの本棚が思い起こされる……。そんなこんなでブックスタンド、運用上は必要なのですがどうにも納得のいくものがなく、使わずにやりくりしていました。けれどもあるときふと、L字金具で代用できるんじゃない? と思いつき試してみたところ、これがなかなか良かった。意外に値段がするのですが、嵩張らず、目立たず、ちょっとかわいい、ということで気に入っています。ホームセンターですぐに買えますし。
こんな感じ。支えたい本によって、L字の長さを選ばなければなりませんが、まあ数種類手元にあればだいたい対応できます。
あーでも、これ、何が良いのか伝わらないかもしれませんね……。ブックスタンドだけれどブックスタンドじゃない、というのが好きなんです。帝国主義に死を!
3.ブラシ
これは京都の恵文社さんで購入した「REDECKER Book Dust Brush」。恵文社さんは本以外にもいろいろ素敵なものをオンラインで販売しているので、ぜひご覧になってください。
ブラシはその名の通り、本の埃を払うのに使います。前は掃除機のブラシノズルを使っていたのですが、いま使っている掃除機はブラシノズルの毛が硬いし固定されているしで使い勝手が良くありません。それで何か良いブラシないかなあと思っていたら、本屋さんでこれを売っていたので、早速購入。本専用のブラシがあるなんて、この年になるまで知りませんでしたが、道具はやはり手に持ってなじむもの、楽しいものであるほうが良いですし、これはその点でとても良い買い物でした。
そんな感じで、本棚の整理や本読みがちょっと楽しくなるマストなアイテムでライフハック。アルファケンタウリからサヨウナラ。